潜水士が語る!減圧症を防いで海中散歩を楽しむための7つのポイント

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シーウォーカー、潜水スクーター

とても気軽に海中の景色を楽しめますが、
「海中へ潜る」場合には、
減圧症の危険性を意識しておかなくてはなりません。

 

今回は、シーウォーカーや潜水スクーターなど、
海中散歩を安全に楽しむために気をつけるべき
“減圧症”について、
解説を交えてお話します。

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高圧の環境がもたらす問題

普段、私たちが過ごしている空気中と、
海水にかこまれた海中では、
どのような違いがあるのでしょうか。

体への影響を考えた場合、
最も大きな違いは“圧力”にあります。

空気中では、
“1気圧(=1013ヘクトパスカル)”の圧力が体にかかっています。
一方、海中では、10m潜るごとに、
体にかかる圧力は、1気圧ずつプラスされていきます。

 

たとえば、
水深 –10mでは,2気圧
水深 –20mでは,3気圧
といったように、かかる圧力は増えていくのです。

 

そして、このような高い圧力にさらされることが原因で、
体に重大な問題を引き起こすことがあります。

 
それが、減圧症です。

急浮上が招く減圧症の恐怖

減圧症は、
周囲の圧力が急激に下がったようなときに起こりうる症状です。

 

マリンスポーツでは、
海の中から急激に浮上したようなときに、起こりえます。

減圧症の原因は窒素

減圧症の原因は、体の中に溶け込んでいる“窒素”にあります。
 
窒素は、普段私たちが吸い込む空気の約3/4を占めている、
無味無臭で無害のごくありふれた気体です。

私たちの血液中にもわずかに溶け込んでいますが、
地上で普通に生活している分には全く問題は起こりません。

 
しかし、圧力の高い海中では、血液中により多くの窒素が溶け込みます。
ここで、ゆっくり時間をかけて浮上していけば、
溶け込んだ窒素は、呼気に混ざって自然に出ていきます。

しかし、急激に浮上したときは、
体から窒素が出ていくのが追い付かず、
体内のいろいろな組織で
気泡となって血管をふさぎ、さまざまな障害を引き起こします。

 

血管をふさいで酸素の供給を邪魔する

気泡が血管をふさいで血液の流れを邪魔するため、
減圧症では、主に酸素欠乏による症状が現れます。

典型的には、
関節に痛みを感じたり、
四肢にしびれを感じたりします。
重症になると、

めまいや息切れ、
倦怠感や意識不明に陥ることもあります。

減圧症は、水深-10mより深く潜ると起こりうると言われていますが、
水深-10mより浅い潜水での報告もあるようです。

また、潜る深さとともに、
浮上する速度(急浮上)が、発症に深く関係しています。

シーウォーカーでの潜水は、
深さ4~5m、
深い場所でも8m程度と、

10mを超えない潜水が一般的です。

潜っている時間は長いところで、1時間くらいとなり、
急浮上には危険が伴います。

さらに、ダイビング後に、
山間部の道路を通った際や飛行機に乗った際にも、
減圧症を発症する危険があるため、

海中から陸へ上がった後も、
しばらくの間は減圧症のリスクを意識しておく必要があります。

減圧症かな?と思ったらすぐに医療機関へ

一度、減圧症にかかると、自然に治ることはありません。
治療のために、高圧の環境下で酸素を吸入する
“高圧酸素療法”を受ける必要があります。

 

減圧症の症状は、
筋肉痛や倦怠感など、まるで風邪のような症状が多いため、
減圧症になったと気づかずに治療が遅れることがあります。

 

また、ダイビング直後に症状が出なくても、
数日たってから症状が出る場合もあるようです。

ダイビングの時の疲労が残っているんだろうとか、
軽い風邪だろうと勘違いして、
1週間以上も症状に悩まされることもあるようです。

海へ潜った後に、
そのような症状が出た場合は、
減圧症を疑って速やかに医療機関を受診することが大切です。

減圧症を予防するために注意すべき7つのポイント

減圧症を予防する上で
最も重要なことは“急浮上しない”ことですが、
これと併せて、海中へ潜る際には下のような事項に注意することが大切です。

1.体調不良のときは、海へ潜らない

疲れが溜まっていたり、風邪を引いたりした状態では、
体内に溜まった窒素の排出が遅くなり、減圧症を起こしやすくなります。
体調不良の状態で海へ潜らないようにしましょう。

2.酒酔い・二日酔いで海へ潜らない

アルコールが入った状態では、血液の循環が不規則になり、
窒素の吸収や排出に悪い影響を与えます。
そのため、海へ潜るときは、お酒が完全に抜けきった状態で潜りましょう。

前日の夜に宴会をして、
翌日,二日酔いで海に潜るなどもってのほかです。

3.海へ潜る前後は激しい運動を避ける

海へ潜る前後に激しい運動をすると、
心拍数が上がって血液が激しく循環することで、
窒素の吸収と排出に悪影響を与えます。

海へ入る前は落ち着いた状態を保ち、
海から上がった後もできるだけゆったりとした時間を過ごしましょう。

4.こまめに水分補給を行う

体の水分が少なくなり脱水を起こしてしまうと、
血液の循環が悪くなり、窒素の排出が遅くなってしまいます。
海へ潜る前や休憩時間は、こまめに水分を取れるようにしておきましょう。

5.海から出た直後に、山間部移動や飛行機移動をしない

窒素が体から十分に排出されていない状態で、
圧力の低い、高い所を移動すると、
減圧症を起こす危険が高まります。

帰宅の際に標高の高い所を通る必要があるときは
少なくとも12時間以上
飛行機に乗る時は24時間以上
安全のために時間を空けるようにしましょう。

また、その間も激しい運動や深酒は控えて、
落ち着いた気分でゆったりと過ごしましょう。

シーウォーカーの実施場所は、
国内では、
沖縄県、
愛媛県の愛南町、
静岡県の南伊豆がよく知られていますが、

特に南伊豆でシーウォーカーを行って、
帰りに箱根の峠を越える必要がある場合は、
12時間以上の時間が空くように予定を組みましょう。

6.[できる範囲で]肥満を解消する

窒素の吸収と排出の速さは、
体内の臓器組織によって違いがあります。
特に、脂肪は、窒素の吸収・排出が遅い組織であるため、

脂肪組織に吸収された窒素は、
排出されるまでより多くの時間が必要になります。
つまり、肥満は、減圧症のリスク要因になります。

短期間で無理をして脂肪を落とすのは、

体調不良や体力低下の原因になるため勧められませんが、
できる範囲で、日ごろから食生活や運動に気を付けて、

健康管理を行うことをお勧めします。

7.数日間は症状に注意

たとえばダイビングの後でも、
数日間は減圧症を起こすリスクがあります。

そのため、海から上がった後も数日間は、
体調の異変には十分注意する必要があります。

もし、疲労感や風邪のような症状が続く場合は、
減圧症が疑われるため、速やかに医療機関を受診しましょう。

いかがでしたか。
気軽なマリンスポーツといっても、
”海中へ潜る”ことには変わりありません。
減圧症に注意して、
海中散歩を安全に楽しみましょう。

 

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港湾潜水技士 松山だいすけ

港湾潜水技士 松山だいすけ港湾潜水技士

投稿者プロフィール

1980年東京都稲城市生まれ。元動物看護士。
現役の港湾潜水技士であり、実業家。
『潜水士試験合格アドバイザー』
昨年12月に、横浜にてセミナー講演を行う。
■□■□■
 いつでもどこでも気軽に学べ、現役のプロダイバーが伝える、
どこよりもわかりやすいオリジナル『潜水士試験』教材を開発する。
 潜水士、インストラクターを目指す人に教えている。
資格取得後も、人材派遣の紹介で潜水士に限らず、他業種の仕事をあっせんをする等、幅広く活躍中。
 ダイバー関連雑誌取材紹介あり、ラジオ番組出演等あり。

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